オールドコンデジの作例|IXY DIGITAL 4台を同じ被写体で撮り比べてみた

IXY DIGITAL 4台で同じ観葉植物を撮り比べる記事のアイキャッチ

こんにちは、けんやです。

今回は、
オールドコンデジの作例を、IXY DIGITAL 4台で撮り比べてみた話
というテーマでお話ししていきます。

売り物のIXY DIGITALが、
たまたま4台まとめて手元にありました。

810 IS、910 IS、2000 IS、930 ISの4台です。

IXY DIGITALは、
キヤノンが2000年から出していた
コンパクトデジタルカメラのシリーズです。

手のひらに収まる大きさが特徴で、
初代はステンレスの外装でした。

出たのは2000年5月で、
画素数は約202万画素です。

初代の画素数だけ見ると、
今のスマホとは感覚がずいぶん違います。

今回の4台は、そのシリーズのなかでも
2007年から2009年に出たものです。

今ほどスマホで撮るのが当たり前ではなかった頃のカメラです。

こうした年代のコンパクトデジカメは、
最近では「オールドコンデジ」と呼ばれています。

1台ずつ順番に触ることはよくあるのですが、
4台が同時にそろうことはあまりありません。

せっかくなので、
同じ被写体を、同じ場所で、
続けて撮ってみました。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • IXY DIGITAL 4台の実写作例(8枚・設定データつき)
  • 同じ被写体を撮り比べて、実際にどこに差が出たのか
  • 中古カメラの写りを、自分で確かめるときに見ておきたいこと

なお、
私は売る側としてカメラを見てきましたが、
撮る方はまだ初心者です。

このブログの立ち位置については、
1本目の記事に書いています。

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目次

撮り比べた4台は「4世代」ではありませんでした

まず、4台の素性を整理しておきます。

型番の数字の順番と、発売された順番は違いました。

  • IXY DIGITAL 810 IS … 2007年6月発売。1/2.5型CCD、約800万画素。35〜140mm相当
  • IXY DIGITAL 910 IS … 2007年9月発売。1/2.5型CCD、約800万画素。28〜105mm相当
  • IXY DIGITAL 2000 IS … 2007年9月発売。1/1.7型CCD、約1210万画素。36〜133mm相当
  • IXY DIGITAL 930 IS … 2009年9月発売。1/2.3型CCD、約1210万画素。24〜120mm相当

※機種名から、キヤノンのカメラミュージアムの製品ページに飛べます。

発売年やセンサーの数字は、そこに載っているものです。

810 IS、910 IS、2000 ISの3台は、
どれも2007年に出たカメラです。

930 ISだけが、
2年あとの2009年に出ています。

つまり「4世代を並べた」というよりは、
同じ年に出た3台と、2年後の1台を並べた、
というのが正確でした。

数字が大きいほど新しい、
というわけではないんですね。

センサーのサイズも、ばらばらです。

センサーは、
レンズが集めた光を受け止める部品です。

大きさは「1/1.7型」のような書き方で表します。

今回の3種類では、1/1.7型が一番大きく、
次が1/2.3型、一番小さいのが1/2.5型です。

つまり2000 ISだけが1/1.7型で、
このなかでは一番大きなセンサーを積んでいます。

930 ISが1/2.3型、
810 ISと910 ISが1/2.5型です。

画素数で見ると、
2000 ISと930 ISが約1210万画素、
810 ISと910 ISが約800万画素になります。

IXY DIGITAL 4台の発売年・センサーサイズ・画素数の位置づけ

そろえた条件と、そろわなかった条件

撮影は、自宅の窓際で行いました。

鉢の後ろが窓になる逆光で、
窓の外は明るい曇りです。

外が明るくて手前が暗くなるので、
カメラにとっては明るさを決めにくい場面になります。

被写体は、鉢植えの観葉植物です。

黄色いタイル鉢に植えたものを、
丸椅子の上に置きました。

そろえた条件は、次のとおりです。

  • ストロボは発光禁止
  • 手ブレ補正(カメラの揺れを抑える機能)は「入」
  • 露出補正0と+1の2枚ずつ
  • ホワイトバランスは全台「オート」

「露出補正」は、
カメラが決めた明るさを、
撮る側が明るめ・暗めにずらす機能です。

+1は
「カメラの判断より1段明るく撮る」という意味になります。

「ホワイトバランス」は、
白いものが白く写るよう、
色の偏りを合わせる機能です。

オートは、その判断をカメラに任せる設定です。
設定自体は4台で揃えていますが、
実際の色の出方は機種ごとに違います。

一方で、最後までそろわなかった条件もあります。

まず画角、つまり写る範囲です。

全台36mm相当を狙いましたが、
あとから撮影データを見ると、
33mm相当から37mm相当までばらついていました。

「36mm相当」は、
35mm判フィルムカメラで36mmのレンズを使ったときと
ほぼ同じ範囲が写る、という意味です。

同じ位置から撮るなら、
数字が小さいほど広く写り、
大きいほど写る範囲は狭くなります。

そろわなかったのは、焦点距離だけではありません。

8枚を並べてみると、
被写体の大きさや、写り込む椅子の範囲も
1台ずつ違っていました。

液晶を見ながら
「だいたい同じ大きさに見えるところ」で止めたので、
カメラを構えた位置までは合わせられていなかったようです。

ISO感度は、最初から1つの数字にはしていませんでした。

光に対する感度を表す数字で、
上げるほど暗い場所でも撮りやすくなりますが、
そのぶん画面がざらつきやすくなります。

ISO80から200の範囲で使う、
とだけ決めていたので、
結果として2000 ISと910 ISがISO200、
810 ISと930 ISがISO100になりました。

同じ条件で比べるなら、
ここは最初から統一しておくべきでした。

絞りの数字も、結果としては揃っていません。

「F2.8」のような、Fで始まる数字は、
レンズから入る光の量に関わる絞りの数字です。
数字が小さいほど、光をたくさん取り込めます。

撮影データ上は、
810 ISと2000 ISがF2.8、
910 ISがF3.2、
930 ISがF3.5でした。

この4台には、
絞りやシャッタースピードを自分で選ぶモードがありません。

撮る側が露出で変えられるのは、
ISO感度と露出補正くらいです。
絞りは機種とズーム位置に任せた数字になっています。

オールドコンデジの作例8枚

各写真の下に、
そのとき記録されていた設定を入れておきます。

「SS」はシャッタースピードの略で、
シャッターが開いていた時間です。

1/8秒は1/40秒より長く開いています。

同じような構え方なら、
長く開いているほど手ブレしやすくなります。

絞りの数字は、先に書いたとおり
F2.8からF3.5までばらついています。
自分で選んだ値ではありません。

IXY DIGITAL 810 IS(2007年6月発売)

IXY DIGITAL 810 ISで窓際の観葉植物を撮った作例。露出補正0、葉の輪郭がぼんやりしている
IXY DIGITAL 810 IS/35mm相当/F2.8/SS1/20秒/ISO100/露出補正0

窓の外の街並みまで写っています。

葉の明るさだけ見ると、
補正なしでも真っ暗、というほどではありません。
ただ、輪郭はぼんやりしていて、
ほかの3台よりはっきりしません。

IXY DIGITAL 810 ISの露出補正+1の作例。葉は明るくなったが輪郭のぼんやりは残っている
IXY DIGITAL 810 IS/35mm相当/F2.8/SS1/8秒/ISO100/露出補正+1

+1にすると葉は明るくなりますが、
輪郭のぼんやりは残ったままでした。

この2枚のぼんやり具合については、
後半の「今回の810 IS 1台だけ、他の3台と写りが違いました」で書きます。

IXY DIGITAL 910 IS(2007年9月発売)

IXY DIGITAL 910 ISで撮った作例。露出補正0、8枚の中で被写体が一番大きく写っている
IXY DIGITAL 910 IS/37mm相当/F3.2/SS1/30秒/ISO200/露出補正0

8枚のなかでは、
被写体が一番大きく写った1枚です。

葉の輪郭も、手すりの格子も、
きちんと線として出ています。

IXY DIGITAL 910 ISの露出補正+1の作例。網戸のメッシュまで解像し、8枚で最も輪郭がくっきりしている
IXY DIGITAL 910 IS/37mm相当/F3.2/SS1/15秒/ISO200/露出補正+1

この8枚のなかでは、
私にはこれが一番、輪郭のくっきりした1枚に見えました。

網戸のメッシュまで解像しています。

細かい網目が、つぶれずに写っているということですね。

シャッタースピードは1/15秒なので、
手持ちだと止まらないこともある速さですが、
このカットは止まってくれました。

IXY DIGITAL 2000 IS(2007年9月発売)

IXY DIGITAL 2000 ISで撮った作例。露出補正0、8枚で一番速いシャッタースピード1/40秒
IXY DIGITAL 2000 IS/36mm相当/F2.8/SS1/40秒/ISO200/露出補正0

8枚のなかで、
一番速いシャッタースピードで撮れています。

発色は落ち着いた方向で、
葉の緑が濃くなりすぎません。

IXY DIGITAL 2000 ISの露出補正+1の作例。逆光でも葉の明暗の差が残っている
IXY DIGITAL 2000 IS/36mm相当/F2.8/SS1/20秒/ISO200/露出補正+1

逆光でも、
葉のトーン、つまり明暗の差が残っているのがこの1枚です。

明るくしても真っ白にはならず、
葉の内側の濃淡がそのまま出ていました。

IXY DIGITAL 930 IS(2009年9月発売)

IXY DIGITAL 930 ISで撮った作例。露出補正0、4台で一番広角の33mm相当で手すりの写る範囲が広い
IXY DIGITAL 930 IS/33mm相当/F3.5/SS1/15秒/ISO100/露出補正0

撮影データ上は、
4台で一番広角の33mm相当でした。

手すりの写る範囲も広くなっています。

IXY DIGITAL 930 ISの露出補正+1の作例。コントラストが高めで葉の緑が4台で一番鮮やかに出ている
IXY DIGITAL 930 IS/33mm相当/F3.5/SS1/8秒/ISO100/露出補正+1

コントラストが高めで、
葉の緑が4台のなかで一番鮮やかに出ました。

シャッタースピードは1/8秒です。

かなり遅い方ですが、
このカットはぶれずに止まっていました。

撮り比べてわかったこと

同じ被写体を続けて撮ってみて、
カメラの写りとして差が出たのは、
色の作り方とシャープさでした。

画角の差も見えますが、
これは機種の個性というより、
先に書いたとおり、条件をそろえきれなかった影響が大きいです。

逆に、あまり差を感じなかったところもあります。

IXY DIGITAL 810 IS・910 IS・2000 IS・930 ISの露出補正+1作例を並べた比較

画素数の差は、思ったほど見えませんでした

今回の4台は、
約1210万画素が2台、約800万画素が2台という組み合わせです。

数字だけ見れば、
1210万画素の2000 ISと930 ISが有利に思えます。

ただ、実際に並べてみると、
一番輪郭がはっきりしていると感じたのは
約800万画素の910 ISで撮った1枚でした。

この1枚は、4台のなかで被写体が一番大きく写っています。
37mm相当と、狙った36mmより少し寄っているので、
細かい線が見えやすかった可能性もあります。

言えるのは、
今回の8枚は画素数の多い順にシャープになる並びではなかった、
というところまでです。

色の出方は、はっきり違いました

これは4台を並べて初めて分かりました。

930 ISはコントラストが高めで、
葉の緑がぱっと鮮やかに出ます。

コントラストは、
明るいところと暗いところの差の強さです。

色の鮮やかさとは別のものですが、
差が強いほど写真全体にメリハリがついて見えます。

2000 ISは反対に落ち着いた方向で、
逆光でも葉のトーンが残ります。

930 ISの鮮やかさと、2000 ISの落ち着き方は、
好みが分かれる差だと思います。

ただし今回は、
レンズが4台とも違い、
センサーの大きさもISO感度も揃っていません。
ホワイトバランスも全台オートなので、
色の判断はカメラごとに違います。

この色の差がどこから来ているのかまでは、
今回の撮り比べでは分かりませんでした。

810 IS以外の3台は、露出補正+1の方が葉を見やすく撮れました

910 IS、2000 IS、930 ISの3台は、
補正なしだと窓の外の明るさに引っ張られて、
被写体の葉が暗く沈みがちでした。

+1にすると、
この3台は葉の色と質感がしっかり出ました。

窓の外は白く飛びますが、
主役は手前の植物なので、
今回はこれで良いと考えています。

810 ISの補正なしは、
暗さそのものより、
輪郭のぼんやりの方が先に目立ちました。

+1にすると葉は明るくなりますが、
ぼんやりは残ったままです。

この1台については、
露出補正の効き方を他の3台と同じようには見られませんでした。

明るい窓を背にした葉は、+1にすると色が出る。
これは、屋外で明るい曇り空を背にした葉を撮ったときも同じでした。

ただ、同じ場所で撮った樹皮は、
プラスに振ると白っぽくなり、
補正0のままがいちばん良い写りでした。

そのときの作例は、Kodak PIXPRO C1の記事にまとめています。

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ISO100と200の差は、この明るさでは見えませんでした

拡大して見比べても、
ISO100の2台とISO200の2台で、
ざらつきの差は分かりませんでした。

もっと暗い場所ならまた違うのだと思います。

ただし、これは同じカメラでISOを変えた比較ではありません。

ISO100の2台とISO200の2台は別の機種なので、
感度の差なのか機種の差なのかは切り分けられていません。

同じ1台でISO100と200を撮り比べるのは、
別の機会にします。

今回の810 IS 1台だけ、他の3台と写りが違いました

ここからは、
810 ISの2枚について書きます。

この2枚だけ、
他の3台と写りの傾向が違いました。

葉の輪郭がぼやけているのですが、
私が見た限り、ピントが外れているようには見えませんでした。

背景の手すりも、その向こうの街並みも、
同じようにぼんやりしています。

画面全体が流れている、という見え方です。

手ブレだけでは説明がつきにくい、
と感じた理由があります。

810 ISの1枚目は、シャッタースピード1/20秒です。
それでも葉の輪郭はぼんやりしていました。

一方、910 ISの2枚目は1/15秒と、
810 ISの1枚目より遅いのに、
輪郭は線として残っています。

810 ISの2枚目と930 ISの2枚目は、
どちらもISO100、シャッタースピード1/8秒です。

遅さが同じでも、930 ISは止まっていて、
810 ISはぼんやりしたままでした。

手ブレ補正の効き方が機種で違う可能性はあります。
810 ISは2007年、930 ISは2009年のカメラです。

それでも、
1/20秒の段階ですでにぼんやりしているので、
遅さだけで片づけるのは難しいと感じました。

810 ISの補正なしと+1を見ると、
シャッタースピードは1/20秒から1/8秒へ変わっています。
他の3台は、+1にするとだいたい2倍の時間(1段)になっているのに、
810 ISだけはやや大きめの変化でした。

この2枚は続けて撮っているので、
光が大きく変わったとは考えにくいところです。
記録として残しておきます。

ただ、これだけで
「この個体は故障している」と決めるのは早いとも思っています。

4台を撮り終えるまでに、
全体で30分ほどかかっています。

そのあいだに外の明るさが変わっていた可能性はあります。

なので今のところは、
「この個体は、他の3台と写りが違った」
という事実だけを記録しています。

この個体をまた触れる機会があれば、
明るい場所でシャッタースピードが1/125秒以上出る条件で撮ってみて、
手ブレなのか、個体の問題なのかを切り分けたいところです。

今回の4台は、それぞれ違う型番です。

なので「同じ810 ISでも個体ごとに違う」ことを
確かめたわけではありません。

言えるのは、
この810 IS 1台の写りが、他の3台と違っていた、
というところまでです。

それに気づけたのは、
4台で同じ被写体を続けて撮ったからでした。

1台だけ見ていたら、
「こんなものかな」で終わっていたと思います。

今回の撮り比べから言える、中古を見るときのポイント

自分で中古のカメラの写りを確かめるときに、
使えそうだと思った点が3つあります。

ひとつ目は、明るい場所でも撮ってみることです。

暗いとシャッタースピードが落ちるので、
手ブレなのかカメラ自体の状態なのかが分からなくなります。

ふたつ目は、細かい模様のあるものを画面に入れることです。

今回は網戸のメッシュや手すりの格子が入っていたので、
解像しているかどうかが見分けやすくなりました。

3つ目は、1枚で決めずに数枚撮ることです。

数枚とも同じようにぼんやりしているなら、
たまたまのブレではない可能性が出てきます。

まとめ

IXY DIGITALを4台並べて、
同じ被写体を撮り比べてみました。

差が出たのは、色の作り方とシャープさです。

画角も1台ずつ違って見えましたが、
これは条件をそろえきれなかった影響が大きいです。

画素数が多い順にシャープになる、
という並びにはなりませんでした。

そして4台のうち1台だけ、
明らかに写りの傾向が違いました。

こういうことは、
1台だけ触っていても気づけません。

並べて撮ったから見えたことなので、
撮り比べはやってみる価値があると感じています。

今回そろい切れなかった条件は、
次に撮り比べるときに固定します。

810 ISのぼんやりについては、
この個体をまた触れる機会があれば、
明るい場所で撮り直してみたいです。

同じ型番が次にいつ手元に来るかは分からないので、
そのときの宿題にしておきます。

Instagram(@camera_kenya)でも、
毎週の撮影を載せています。


IXY DIGITAL 4台で同じ観葉植物を撮り比べる記事のアイキャッチ

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この記事を書いた人

けんやのアバター けんや 中古カメラのEC販売8年・撮影は2026年夏から

広島在住。中古カメラのEC販売をしています。販売歴8年以上。いろんなカメラを触ってきた経験を生かして、風景・物撮りメインに撮影しています。撮るのはまだ初心者ですが、楽しみながら上達中です。

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