こんにちは、けんやです。
今回は、
玉ボケの下半分が欠けていた原因は何だったのか
というテーマでお話ししていきます。
このブログの1本目の記事に、
Canon EOS 90Dで撮った
マグカップの写真を1枚載せました。
部屋にあったマグカップを、
夜の自宅のベランダに出して撮ったものです。
背景に色のついた丸い光がいくつも浮かんでいて、
「これだけは『それっぽく』撮れました」と書いた1枚です。

ただ、あの1枚も含めて、
同じときに撮ったのは全部で16枚でした。
あとから全部を見返してみると、
多くのカットで、玉が丸くなっていません。
下半分がすっぱり切れて、
円の下を水平に切ったような形になっていました。
初心者なりに玉ボケの撮り方を調べていたときは、
丸くならない原因として
「口径食」や「電子先幕シャッター」という言葉が出てきました。
でも私の場合、
原因らしきものは写真の中にそのまま写っていました。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 同じ設定の16枚から、玉ボケが欠けていた原因を、手前のテーブルと背景の手すりまで絞り込めたこと
- 露出の設定を変えずに、カメラの高さが変わると玉の形がどう変わったか
- 私と同じことを、自宅のベランダで試す手順
なお、
普段私は中古カメラのEC販売をしており、
これまで8年以上、いろんなカメラを触ってきましたが、
撮る方はまだ初心者です。
露出は16枚とも同じで、変わったのは主にカメラの高さ
撮ったのは、夜の自宅のベランダです。
水色のマグカップをベランダの木のテーブルの上に置いて撮りました。
背景には、ベランダの手すりの格子越しに、外の街の明かりが写っています。
使ったカメラは、
Canon EOS 90Dという一眼レフカメラです。
レンズは、
EF85mm F1.8 USMという単焦点レンズを使いました。

「単焦点レンズ」は、
ズームができない、
焦点距離が1つに決まったレンズのことです。
そのかわりF値の小さいものが多く、
このレンズは一番小さい数字がF1.8です。
「F値」は、
レンズから入る光の量に関わる絞りの数字です。
ほかの条件が同じなら、
数字が小さいほど背景が大きくぼけやすくなります。
設定は、16枚とも同じです。
- モード: マニュアル
- 絞り: F1.8
- シャッタースピード: 1/40秒
- ISO感度: 800
- ホワイトバランス: オート
- ストロボ: 発光禁止
あとから撮影データを見返して、
上の各項目が16枚すべて同じだったことを確かめました。
つまり、
この16枚で露出の設定は変わっていません。
手持ちでしゃがみながら撮っていたので、
主に変わったのはカメラの高さです。
撮っているときは、
高さを変えていることをあまり意識していませんでした。
ただ、あとから見返すぶんには、
設定が全部同じだったおかげで
比べやすくなりました。
玉が切れている線は、テーブルの縁と同じ高さ
まず、欠けている1枚です。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
画面の下に写っている茶色い帯が、
木のテーブルです。
カップの後ろの白い玉は、
下の辺だけがまっすぐ切れています。
その高さに線を引いてみると、
テーブルの奥の縁とぴったり重なります。

なぜここで切れるのかを、
横から見た図にすると、こうなります。

遠くの光は、
レンズの上から下まで、幅を持って入ってきます。
カメラが低いと、
レンズの下側へ向かう光だけが、
テーブルの奥の縁に当たって届きません。
その分だけ、
玉の下側が、縁の高さでまっすぐ切れます。
欠けている他のカットも、
切れている高さはテーブルの縁と同じでした。
カメラ位置を少し上げると、玉ボケの一部は丸くなる
次の1枚は、
先ほどの1枚より、
少しだけ高い位置から撮ったものです。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
カップの左後ろにある白い玉は、
形は丸に戻りました。
少しかすれて見えるのは、
中に手すりの格子の縦の縞が入っているからです。
下の端は、
わずかにテーブルの縁に触れている程度です。

同じレンズ、同じ露出の設定、同じ光です。
カメラを持つ高さを少し変えると、
テーブルの縁が画面の中で下がり、
白い玉が線の上に抜けました。
ただ、
すべての玉が丸くなったわけではありません。
同じ1枚の右側にある赤い光は、
下ではなく、左右が縦に切れています。
こちらはテーブルではなく、
背景の手すりの格子に隠れた形です。
カメラを上げて丸くなるのは、
テーブルの縁で切れていた玉だけでした。
格子で切れている玉は、
高さを変えても丸くなりませんでした。
高い位置から撮った1枚は、玉は丸いのに小さく暗い
1本目の記事に載せた1枚は、
今回の16枚のなかでは、
高めの位置から撮ったものです。
テーブルの天面(上の面)が
画面に写るくらいの高さでした。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
玉が小さく暗いので、
カップの左右の玉を原寸で切り出すと、こうなります。

このカットの玉は、
下が切れずに丸く写っています。
ただ、玉は小さく暗くなっていて、
丸くてもあまり目立ちません。
低い位置のカットでは大きく写って欠け、
この高い位置のカットでは丸いのに小さい。
同じ設定でも、
高さでずいぶん見え方が変わりました。
高い位置から撮ったカットで、
玉が小さく暗く写った理由は、
自分でもはっきりしていません。
カメラとカップ、光の位置関係が変わったのだと思いますが、
今回の16枚だけでは、そこまでは決められませんでした。
「玉ボケ 欠ける」で調べて出てくる原因とは違った
玉ボケが欠ける原因を調べると、
主に2つの説明が出てきます。
1つは、
「電子先幕シャッター」によるものです。
シャッタースピードが速いときに、
玉の一部が欠けることがある、と説明されています。
もう1つは
「口径食」です。
レンズの構造上、
画面の端に近い玉がレモンのような形になる現象です。
ただ、今回の写真に当てはめてみると、
シャッタースピードは1/40秒で、
速くはありません。
それに、欠けていたのは画面の端の玉だけではなく、
カップのすぐ後ろ、画面の真ん中に近い玉も切れていました。
そして、切れている線の高さが、
確認したどのカットでもテーブルの縁と同じでした。
なので、
私の場合、横一線の欠けはカメラやレンズを疑うより、
手前に写り込んだ物で説明がつきました。
もちろん、
電子先幕シャッターや口径食で欠けることもあります。
ただ、
玉ボケが欠けたときは、
まず「光の手前に何か写り込んでいないか」を見てみる、
という選択肢もあると分かりました。
縦に切れている玉は、背景の手すりの格子
先ほど少し触れた、
縦に切れている玉の話です。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
右側の緑の玉は、
下だけでなく、右の辺も縦にまっすぐ切れています。
よく見ると、
他のカットの玉の中にも、
縦の細い縞が入っています。
この縦の線は、
カップの後ろにあるベランダの手すりの格子です。
光と自分のあいだに格子があるので、
格子に重なった部分だけ、光が縦に隠れていました。
テーブルの縁が下を隠し、
手すりの格子が縦を隠す。
玉の欠け方は、どちらも手前や背景にある物の形でした。
失敗したカット
16枚のなかには、
玉の形以前の失敗もありました。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
この1枚は、
カップ全体がぼやけています。
ピントが外れたのか、手ぶれなのかは、
自分でもはっきり分かりません。

Canon EOS 90D/85mm/F1.8/SS1/40秒/ISO800
こちらは、
低い位置から撮ったカットの1枚です。
玉の大きさは作例1と変わりませんが、
白い光は真っ白に飛んでしまいました。
しかも、
拡大するとカップの模様が少し甘いです。
85mmのレンズで1/40秒の手持ちなので、
手ぶれの可能性はあります。
ただ、ピント外れとの切り分けまではできませんでした。
玉ボケの撮り方で、初心者が欠けを避けるために試す手順
ここまでの話を、
自宅のベランダで試す手順にまとめます。
私がやった順番と、
やってみて分かった注意点です。
- 暗くなってから、外の明かりが見える場所にカップなどの小物を置く。
(今回はテーブルの上に置きました) - F値を一番小さい数字にして、シャッタースピードとISO感度を決める。
(今回はF1.8、1/40秒、ISO800でした) - 小物にピントを合わせて1枚撮り、背景の玉の形を拡大して確認する。
- 玉が直線に切れていたら、その線と重なる位置に何が写っているかを見る。
(今回は横の線が手前のテーブルの縁、縦の線が背景の手すりの格子でした) - カメラの高さを少し変えて、もう1枚撮る。
(手前の物の線が画面の中で下がると、玉が線の上に抜けます) - 全部の玉が一度に丸くなるとは限らないので、主役にしたい玉が丸くなる高さを探す。
私の場合は、
設定をいじらなくても、
カメラを持つ高さを変えると玉の形が変わりました。
同じことは、後日、
水たまりに映る路面電車を撮ったときにも起きました。
そのときも設定は変えず、
カメラを路面すれすれまで下げて、初めて電車が映りました。

絞りの数字を変えるとどうなるのかは、
今回は1枚も試していません。
それは別の日に、
別のカメラで試したので、
次の記事に書きました。

まとめ
Canon EOS 90Dと
EF85mm F1.8で撮った、
同じ設定の16枚を見返しました。
玉ボケの下半分が横一線に欠けていたのは、
カップを載せていたテーブルに
隠れていたためだと考えています。
カメラの高さを少し変えると、
テーブルの縁で切れていた玉は丸くなりました。
ただ、手すりの格子で切れている玉は、高さを変えても丸くなりませんでした。
高い位置から撮ったカットで
玉が小さく暗くなった理由は、
今回の写真だけでは分かりませんでした。
そのあたりは、
次にベランダで撮るときの宿題にしておきます。
Instagram(@camera_kenya)でも、
毎週の撮影を載せています。
