こんにちは、けんやです。
今回は、
絞りを変えたときの違いが、背景ではなく足元に出た話
というテーマでお話ししていきます。
絞り(F値)を変えると写真がどう違うのか。
初心者向けの解説は、いくつも読んでいました。
「数字を小さくすると背景がぼけて、
大きくすると奥までピントが合う」という、
あの説明です。
ただ、
自分で同じ物を撮り比べたことは、
一度もありませんでした。
前回の玉ボケの記事の最後に、
「絞りの数字を変えるとどうなるのかは、
別の日に、別のカメラで試した」と書きました。

今回は、その日の3枚の話です。
同じうさぎの小物を、
F5.6、F11、F22の3段階で撮って、並べてみました。
撮っているときは、
背景がどう変わるかばかり見ていました。
でも、あとから3枚を等倍で見比べると、
違いがいちばん分かりやすく出ていたのは背景ではなく、
うさぎの足元でした。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 同じ小物をF5.6・F11・F22で撮り比べた作例3枚と、壁・床・頬の毛を等倍で切り出した比較
- 絞りを変えたときの違いが、無地の壁よりうさぎの足元の木目に出たこと
- 私と同じことを、部屋の中で試す手順
なお、
普段私は中古カメラのEC販売をしており、
これまで8年以上、いろんなカメラを触ってきましたが、
撮る方はまだ初心者です。
絞りだけを変えるつもりで撮った、F5.6・F11・F22
撮ったのは、
窓のない自室で、室内灯だけの夜です。
使ったカメラは、
Nikon D7500という一眼レフです。
レンズは、
AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-EDという
ズームレンズを使いました。
一眼レフの絞り優先(Aモード)で、
絞りを変える練習として撮っています。
「絞り優先」は、
絞り(F値)を自分で決めると、
シャッタースピードを
カメラが自動で決めるモードです。
3枚で固定したのは、次の項目です。
- ズーム位置: 48mm(35mm判換算で72mm)
- ISO感度: 100
- 露出補正: 0
- ホワイトバランス: オート
- ストロボ: 発光禁止
- レンズの手ブレ補正(VR): OFF
- うさぎまでの距離: 約50cm(F22だけ、少し動かしています)
変えたのは絞りだけで、
F5.6、F11、F22の順に撮りました。
F22の1枚だけは、
ピントが合いにくかったので、うさぎを少し動かしています。
そのぶん、一回り小さく写っています。
手ブレを防ぐために、
カメラは手で持たず、
机か床に置いて撮っています。
まず、3枚をそのまま並べます。


Nikon D7500/48mm/F5.6/SS1/13秒/ISO100

Nikon D7500/48mm/F11/SS1/4秒/ISO100

Nikon D7500/48mm/F22/SS0.8秒/ISO100
絞りの数値を上げていくごとに、
シャッタースピードは1/13秒、1/4秒、0.8秒と遅くなっていきました。
背景の壁は、F22になるまでほとんど変わらなかった
撮っているときに見ていたのは、
うさぎの後ろの壁でした。
「絞ると背景のボケが減る」と読んでいたので、
壁の見え方が変わるはずだと思っていたからです。
ただ、この壁は無地です。
壁の同じ場所を、
3枚から等倍で切り出しました。

F5.6とF11は、
どちらも均一なグレーで、ほとんど区別がつきません。
F22になって初めて、
壁紙の凹凸が、斜めの筋のように見えてきました。
この3枚では、
無地の壁はボケ方の差が見た目に出にくく、
F22で質感が見えました。
なので、
背景で絞りの違いを見ようとしても、
なかなか変化に気づけませんでした。
絞り(F値)の違いがいちばん出たのは、背景ではなくうさぎの足元の木目
あとから3枚を見比べていて、
いちばん違いが分かりやすかったのは、
うさぎの足元の床の木目でした。
撮っているときは、
まったく見ていなかった場所です。
同じ場所を、
3枚から等倍で切り出しました。

F5.6では、
木目がぼやけて、色のむらにしか見えません。
F11では、
うさぎに近い上の方から、木目の線が薄く出てきます。
F22では、
木目の線だけでなく、木の細かい点々まで見えるようになりました。
それでも、いちばん手前の下の端は、まだ少し柔らかいままです。
壁はF5.6とF11で変化が分かりにくく、
F22で急に質感が見えたのに対して、
床は3段階で少しずつはっきりしていきます。
ピントが合って見える範囲は、
絞るほど手前と奥に広がります。
この範囲を「被写界深度」と呼びます。
床の木目が、うさぎの近くから手前へ順に見えてきたのは、
この範囲が広がっていく様子が、そのまま写ったものです。
一番絞りを開けた1枚が、頬の毛ではいちばん甘かった
撮った直後の印象では、
F11の1枚は、毛並みがいちばんシャープに見えて本命でした。
F5.6は、
目のまわりがF11より少し甘い、という程度でした。
ところが、
あとから頬の毛を等倍で切り出して並べると、
差ははっきりしていました。

F5.6だけ、
毛の1本1本の輪郭が甘く見えます。
F11とF22は、
ほぼ同じくらいはっきり写っていました。
3枚のなかで、
シャッタースピードがいちばん速いのは
F5.6の1/13秒です。
カメラは机か床に置いていて、
手持ちではありませんでした。
それなのに、
いちばん速いシャッターの1枚だけが甘く、
0.8秒のF22の方がくっきりしていました。
原因は、
シャッターを切ったときの振動です。
置いて撮っていても、
ボタンを押した瞬間の揺れと、シャッターが動く揺れは、
カメラに伝わります。
1/13秒は、
その揺れがそのまま写り込む速さです。
0.8秒のカットは、
シャッターが開いている時間が長いぶん、
最初の一瞬の揺れは目立ちません。
この3枚は、
ライブビュー(背面の液晶を見ながら撮る方式)で撮っています。
一眼レフのミラーは最初から上がっているので、
ミラーの振動は関係ありません。
次に置いて撮るときは、
ボタンを押した揺れを避けるために
セルフタイマーを使いたいと思います。
絞りを3段階で撮り比べて分かったこと
今回の3枚から分かったことは、2つです。
1つ目は、
絞りの違いは、無地の背景より、
足元にある木目や布のような
質感のある部分を見た方が分かりやすいことです。
私の場合は、
壁ではなく床の木目に、いちばん差が出ていました。
2つ目は、
置いて撮っても、
シャッターを切った振動で甘くなることです。
室内灯だけの夜は、
F5.6でも1/13秒しか出ませんでした。
同じ撮り比べを部屋の中で試す手順
私がやった順番と、
やってみて分かった注意点です。
- 木目の床や布の上に小物を置く。
(背景が無地でも、足元で絞りの違いが見えます) - 絞り優先(AやAvのモード)にして、ISO感度を固定する。
(今回はISO100でした) - ズーム位置と、カメラと小物を置く場所を決めて、液晶かファインダーで構図を確認してから、絞りだけを変える。
(今回はF22で、うさぎを少し動かしました) - F5.6、F11、F22のように2段ずつ変えて1枚ずつ撮り、撮るたびにシャッタースピードを見る。
- 置いて撮るときも、セルフタイマーを使う。
(押した振動が収まってからシャッターが切れます。今回は使っていません) - 撮り終えたら、背景だけでなく、足元の床や布を等倍で見比べる。
コンデジでは、
PowerShot G16でF1.8・F4・F8を撮り比べました。
こちらはモーニングの玉子を主役にして、
手前のかごと奥のカップのボケ方を見ています。

まとめ
Nikon D7500で、
同じうさぎの小物を
F5.6、F11、F22の3段階で撮り比べました。
絞りの違いがいちばん分かりやすく出ていたのは、
撮っているときに見ていた背景の壁ではなく、
見ていなかった、うさぎの足元の木目でした。
一番絞りを開けたF5.6の1枚は、
置いて撮ったのに、
頬の毛が3枚でいちばん甘くなっていました。
シャッターを切ったときの振動が、
そのまま写り込んでいました。
次に同じことをするときは、
うさぎを動かさずに絞りだけを変えて、
セルフタイマーを入れる。
それを宿題にしておきます。
Instagram(@camera_kenya)でも、
毎週の撮影を載せています。
